(1)おいしさの基本は原料の鮮度
日本の伝統漁法"延縄漁"で獲ったマグロは、船上に揚がるとすぐに〆処理されます。内臓をとってから貯蔵庫に氷詰めにし、十分に冷えた状態で港まで搬送します。この間、マグロは衛生性を保ちつつ、熟成され"旨み"を体に蓄えてゆきます。
低温を保ったマグロ(5度以下)は水揚げ翌日には工場に到着。1本ずつ、温度をチェックしたうえで、熟練者が表皮の照り・艶、身質の透明感や弾力、風味を確かめます。こうした検査をクリアしたマグロだけが工場に搬入されます。
(2)全工程で温度管理、
全長20mの巨大ベルトフリーザーで急速凍結
受入れたマグロは工場搬入後も徹底した温度管理を行います。たとえば、表面を洗浄する水には4度以下に冷却した水を使用、切身は氷で冷却した容器に入れるなど、加工プロセスでの温度上昇を防止します。
凍結工程では、全長20メートルの連続式ブラストフリーザーを導入、製品の温度を一気にマイナス30度以下に凍らせます。また、部位ごとに25ミリ以下にカッティングし中心部まで急速凍結、氷結晶のよる細胞の破壊を最小限におさえることでドリップの少ない"もっちり"とした食感を保持しています。
冷凍したマグロを袋やカートンに詰める工程でも、室温を20度以下に保つなど、全工程を通じて、品温の上昇を最小にする取り組みを進めています。
(3)超低温保蔵
加工したマグロはマイナス45度以下の超低温冷蔵庫で保管します。マグロは通常の冷凍貯蔵温度である−18度では不十分で、肉色が褐色に変化してしまい、商品価値が低下します。そのため、毎日きめ細やかな温度管理を欠かしません。